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虫垂炎

虫垂炎の治療

旭川キュアメディクスでは、虫垂炎も日帰り手術で治療することができます。

虫垂炎の日帰り手術について

虫垂はどのような臓器なの?

虫垂は大腸の始まりの部分である盲腸にぶら下がっている5〜10cmくらいの細長い臓器です。(図示) 草食動物では発達しており草などの食物繊維を分解するバクテリアの住み処になっていますが、雑食の人間では不必要な組織と考えられて来ました。しかし最近の研究では、虫垂にあるリンパ組織が免疫グロブリンを産生しており、腸内細菌叢の制御に関与していることがマウスを用いた実験でわかってきています。

虫垂炎とは

虫垂が細菌に感染して化膿性炎症を起こすことを虫垂炎といいます。4歳以上の小児・成人に発症し、10-20歳代に最も多いと言われています。若い男性や白人に多い。原因は細菌、ウイルス、アレルギーなどによって起こると言われていますが、はっきりとしたことはわかっていません。虫垂の入り口に便が詰まったり、虫垂内腔の閉塞により腸内の細菌による二次感染が起こり発症します。

虫垂炎の症状と診断

虫垂炎の症状

典型的な症状は右下腹部の痛みです。またみぞおちの痛みから発症することもあります。下痢を伴わないことが多い。
右下腹部の痛みは手で押すと痛みが強くなる場合が多く、症状が進行すると歩いても「響く痛み」を伴うようになってきます。

虫垂炎の診断

虫垂炎の診断はどのように行うのでしょうか?
病院で診察する時に最初に行うのはお腹の触診です。経験の豊富な外科医であればかなりの確率で虫垂炎を診断することができます。
次に血液検査をおこない、白血球、炎症反応をチェックします。さらに腹部超音波検査、腹部CT検査を行い虫垂の腫れの状態や他の病気がないかを確認します。
実は初期の虫垂炎は診断に苦慮することが時々あるのです。
同じような症状を起こす病気としては、ウイルス性回腸末端炎や大腸憩室炎があります。また女性では右の卵巣の炎症や軸捻転、骨盤腹膜炎、子宮外妊娠も考えなければいけません。虫垂炎以外では緊急手術になることは滅多にないため、初期の診断が大切になります。

虫垂炎の治療法

虫垂炎は一般的に急に発症する病気です。過去には急性虫垂炎と診断されるとすぐに開腹手術をおこなっていました。 それは炎症を放っておくと虫垂周囲に腸が癒着して腸閉塞を起こしたり、穿孔(炎症で虫垂に穴が開くこと)して膿がお腹中に広がり汎発性腹膜炎を起こすことがあるためです。 しかし最近では画像診断の発達、抗生剤の進歩により急性期は抗生剤の投与で治療を行い(保存的治療)、炎症を治めることが可能になりました。炎症が治まった後に腹腔鏡で待機的虫垂切除(interval appendectomy)を行うようになってきたのです。
ただし、診察時にかなり強い痛みがある方、膿瘍がある方はすぐ手術を行ったほうがいい場合があります。

痛みが治まっても手術が必要?

保存的治療を行って痛みが引いたあと、手術は必要なのでしょうか?
精度の高い医学データーは少ないのですが、一般的に保存的治療法で治った方の半数に再発がみられると言われています。
体力や抵抗力の弱まったときに再発することが多いため、不安をかかえて経過を見るよりも、元気な時に予定を立てて手術する方法が選択されるようになってきました。

単孔式腹腔鏡下虫垂切除術

手術による治療法は病気の部分である虫垂を切除することで、確実に治療を終了する方法です。 以前は、右下腹部を5〜10 cm切って、虫垂をお腹の中から取り出す方法でした。 しかし1990年代から腹腔鏡と言うカメラを使用した手術が主流になっています。 この方法は、おなかに開けた小さな穴から中に腹腔鏡を入れ、おなかの中を二酸化炭素ガスでふくらませて、テレビモニターでおなかの中を見ながら手術を行ないます。 お臍の下のカメラを入れる穴以外に、電気メスなどの手術器具を使うために3ヶ所の小さな穴を開けて、普通の手術と同じように安全に虫垂を切除します。
 
さらに2009年からお臍の創1カ所から腹腔鏡下に虫垂を切除する手術が始まりました。それが単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術です。1つの孔から手術を完遂する方法で、医療機器の進歩と医療技術の追求により生まれた最新の手術方法です。術後はお臍の穴と区別がつかないくらいになり、痛みの軽減も期待できます。当院ではお臍につけた小指1本分の創で手術を行う手技を考案し実践しています(この術式が適応にならない方もいます。詳細は外来医にお聞きください)。
 
旭川キュアメディクスでは、待機的虫垂切除の適応に対して、短期滞在による腹腔鏡手術に取り組んでいます (保険適用)。単孔式内視鏡手術は、高い技術と経験が必要となります。もちろん術者をサポートする内視鏡の操作も視野を確保するうえで重要な役割となります。安全で精度の高い単孔式内視鏡手術を行うためには、高度の医療機器が必要になります(図4)。旭川キュアメディクスでは、内視鏡手術の技術を専門的に会得した医師が手術を行っております。

単孔式腹腔鏡下虫垂切除術とは?

単孔式内視鏡手術の特徴とは、その名の通りひとつの孔から内視鏡と手術器具を挿入する手術です。通常の内視鏡手術では、カメラを挿入する孔と治療の器具を挿入する孔を3カ所程度の切開が必要とされています。 単孔式とは、それらをひとつの孔で行う高度な術式で有り、術後の傷あともひとつです。しかも、お臍の下で殆ど目立ちません。特殊な腹腔鏡と鉗子、器械を使用するため、当院のような専門施設での手術をお勧めします。

受診のながれ

旭川キュアメディクスにて待機的虫垂切除に対する専門外来を開設しています。外来にて診察後に手術の必要性がある場合は、同時に手術前検査を行うことが可能です。
 
受診の予約・お問い合わせは 0166-23-3127 へお願いします。
 
他の病院で各種検査が済んでおり、結果をお持ちの方はご持参ください。問診票記入、診察後に当院で専用の腹部超音波検査・CT検査を行います。すべての検査が終了した後、外来医が治療方針の説明を行います。
虫垂炎の手術日程についてのご案内
 
在、虫垂炎の手術は日帰り手術でおこなっています。ただ腹膜炎を起こしている患者さんは手術翌日に帰宅する一泊二日の治療をお勧めしております。日曜日の手術は、自費診療の患者さまに限ってご案内させていただいております。

日帰り手術について

日帰り手術について詳しく

虫垂炎 Q&A

Q 虫垂炎と診断されたら必ず手術が必要でしょうか?
Q 保存的治療でよくなった場合は手術は必要ありませんか?
Q 保存的治療法を行った後、手術まで時間を置けばいいでしょうか?
緊急手術ではなく、なぜ待機手術を行うのですか?
医療法人社団
旭川キュアメディクス
 
〒070-0036
北海道旭川市6条通15丁目69番地1
TEL.0166-23-3127
FAX.0166-27-2088
 
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